「操車場跡地にできる新公園を活用する市民の会」さんが主催する『きたながせスープ』にゲストとしてお招きいただきました。
きたながせスープは、新しい公園で、市民一人ひとりの 『やりたい』に寄り添い、共に実現に向けチャレンジしていくイベント。
主催の「操車場跡地にできる新公園を活用する市民の会」は、操車場跡地にできる新公園の「人々が関わることで育まれる都市の森」というコンセプトを市民の力で体現するために、市民の手でどんどん活用をしていくために設立されました。地元町内会や近隣のマンションに住む若いファミリー層らが主体となり、そこへ民間企業や行政も後押しをして、パークマネジメントを実現しようとしています。
この日は秋晴れの気持ちのよいお天気!中学生ボランティアの皆さんも続々と集まってきました。
私はガーデン・ウォークを担当。農園をぐるり一周しながら、野菜の育ち方や、食材としたときの見立て方、野菜を植物として捉えた場合の観察の仕方などを通じて、理科や経済、社会、美術‥といった教科学習につながるお話をしました。何気なく見ていた光景がガラリと変わるリフレーミングの手法を取り入れてお話しするので、中学生はもちろん、引率の先生や大人の参加者の皆さんから「あ‥そうか!」「なるほど!」「へぇ~!」といった歓声が聞こえてきて、楽しんでいただけたようです。
教室で教科書だけで学んだり、インターネットで調べたり‥というのだけでは限界がありますが、こうして現地でホンモノを見て、触って‥と五感を使えるのが、アクティブ・ラーニングの良さですね(^^)
わらわらと人が集まってきました。さぁ、収穫しますよ~\(^o^)/
あちこちで歓声が上がっています!みんなすごーーーく楽しそう\(^o^)/
この収穫イベントの素晴らしいところは、「収穫したもののうち、自分がもらえる分を袋に入れたら、あとはシェアする」というルールを作ったことです。そしてそのルールをちゃんと守って、参加者の親御さんも「じゃあもうおうちの分はもらったから、こっちの野菜はお兄さんにハイして(渡して)きて」といって子どもたちを導いていました。
「ハイ」したチビちゃんたちに、中学生ボランティアのお兄さんやお姉さんが「ありがとう♡」と声をかけると、チビちゃんたちは誇らしげな表情になります。そうしたやりとりを通じて、小さな子は「自分でも人の役に立てた」という喜びを感じ、日頃ちょっぴり反抗期に差し掛かっている中学生もホロリと表情がゆるんで優しい内面が吐露できたり‥といった温かな空気が紡がれるんですね。
そうやって集められた野菜は、スープやピザの材料となって、再び来場者へ振舞われました。
「無料イベントへ行って、タダで何かもらえる!」というのではなく、みんなで協働して、シェアしあって、その場を温かくて楽しい空間にする。「誰かにしてもらう」のではなく、「自分が提供者になる」というのが、このイベントの素晴らしいところなんです。そして、そのことを「自分も楽しむ」・・これも大切なことですね。継続性が生まれる重要なポイントを、市民の会の皆さんはしっかり押さえていらっしゃいます。
子どもは
自分の頭で考えて 自分の心で決めて
自分の力で挑戦します
子どもの「やりたい」を信頼して 見守れる場所を作っていきましょう
エディブル・エデュケーションが目指していることでもあります^^
ほかにもご紹介したいシーンはたくさんあるのですが、今回はここまで。
こうしたコミュニティーを形成していく過程では、さまざまな課題は確かにあります。でも、あれもダメ、これもダメ、と自身がクレーマーになっていくのか、そうしたネガティブな声を怖がって小さく縮こまるような自分でいていいのか、一人一人が自分の胸に手を当てて考えてみてはいかがでしょうか。本当の “ 協働 ” “ 助け合い ” って何なのでしょう?
場内のあちこちで楽しそうに過ごす皆さんの笑顔の光景を見ながら、視察に来られていた岡山市の庭園都市推進課の方とお話ししました。「これ・・このまま終わらせるのは勿体ないですね」「何か可能性が見えそうですね」と笑顔で意見交換をすることができました。
「操車場跡地にできる新公園を活用する市民の会」の皆さんは、岡山市のパークマネジメントの先進的モデルを確実に実現しようとしています!&Garden も微力ながらサポートできるようにしたいと思います(^^)