身近に感じられることを

11月26日に麦をまく場所を、トラクターで耕しました。ここは元々田んぼだったところなので、粘土質の土が多く、雨が降ると固くしまるのです。こうした土は、野菜が育つには根っこが伸びづらくて、じつは畑向きではないんです。

 

通常、こういう時には肥料をやって生長を助けるんですが、自然界の循環がどのように植物に影響を与えているかを観察しながら野菜を育てようとしているので、できるだけ肥料は使わず、もちろん農薬も使わず、人間の手を入れすぎないよう、気をつけたいと思っています。

 

とはいえ、最初からハードなことをすると大変なので、鍬(くわ)入れやすくなるよう、トラクターで浅く軽く耕しました。自然の循環の力を借りて野菜が育ちやすくするには、空気がたくさん入った土にして、微生物がしっかり働ける環境にしていくのですが、それをどうやってしていくのかを、みんなで実際に観察しながら進めていきます。(このあたりは将来、生物や農学の勉強に役立っていきそうですネ^^ )

 

それをイメージしながら、当日はみんなで鍬で畝を作ってみましょう。鍬って使ったことのある子は少ないかも知れませんね。土の重さを感じたり、効率よく鍬を動かすには体のどこをどう使えばいいのかを考えるなど、作業を通じて体感できることがたくさんあります。

プログラム当日には、こんな絵本もご紹介する予定です。

 

「地面の下をのぞいてみれば・・・」

 

(「BOOK」データベースより)

地面の上は、おおくの人びとや動物、木や花の生き物たちで大にぎわいです。一方、地面の下は、不思議でいっぱいです。さぁ、どうなっているのでしょうか?のぞいてみましょう。いろいろな種類の土が重なって、層になっている地面の下。生き物がくらす表土と腐植土層、下に深くなるにつれて、下層土層、じゃり層、かたい岩の層と層ができています。地面の下の層ができるまでには、何百年、何千年もの時間がかかっています。本書では、それぞれの層のちがいや、その特長をわかりやすく、面白く、イラストによる展開で説明します。


ところで、「こんな広い畑があるからできることだよね」と思われる方も多いかも知れないのですが、いや・・実際に広い畑でプログラムをするので本当にそうなのですが、エディブル・プログラムでは、そうした個々の条件に左右されることなく、生活の延長線上で自分でもできることを、“ 考え方 ” としてお伝えしたいなと思っています。

 

なので、自然教室でよくある 例えば「火おこし」とか、サバイバルな作業・・みたいなことはやりません。わざわざ自然豊かな森へ出かけなくても、広い畑や庭がなくても、自然のしくみを知って想像力を働かせば、自然界の循環が自分の身近にあることに気づくと思います(^_^)