農薬をまかないと、どうなる?

26日のエディブル・プログラムの参加者の中で、おそらく一番 当日を心待ちにしていると思われる男の子(小3)。葉っぱを見てゴボウだと知っていた、生粋の農家のお孫ちゃんです。

 

「先生んちのガーデンさー、オクラがまだやる気なんだよねー」
「え?先生、どういうこと?」

「まだ花が咲いて、実をつけてるの」

「えーっ 毛虫が葉っぱ食べるじゃろ?」

「食べてたけど、放っといたらもう毛虫いなくなってさ、そしたらまたオクラが生き返って、そっからまたぐんぐん伸びてるよ。もう手が届かんくらい、大きくなっとるよ」

「えーっ!え・・えーっ!」

 

(目を丸くしてしばらくして)
「先生、薬やらんの?葉っぱ、無くなったっしょ?」
「無くなったけど、薬撒かなくても毛虫はいなくなって、また再生するよ」
 

腕を組んで首をかしげ、おかしい、そりゃおかしい。そんなことないはずだ、薬はまかなきゃ、じぃじはまいてるのに…とブツブツ(笑)

 

&Garden では、農薬は一切まかないので、いろんな生きものが棲んでいます。弱っている植物に虫がきて、それを食べる天敵の虫がきて、さらにそれを狙う鳥がきて、その鳥をさらに狙う肉食の鳥(猛禽類といいます)がきて、またまたさらにそれを狙ってネコがきて、そして、それを追い払う人間(=私たち)がいます。ほかにも、目に見えない微生物なんかもいたりして。生態系はこうしてバランスされているんですね^^

畑の脇に掘っている素掘りの水路。雨が降ったら小さな川のようになるので、リトル・ブルックと呼んでいます
畑の脇に掘っている素掘りの水路。雨が降ったら小さな川のようになるので、リトル・ブルックと呼んでいます

野菜を無農薬で育てようとすると、青虫や毛虫がついて、葉っぱを食べてしまったり、実の汁を吸って台無しにしたりするので、どうしても農薬を撒いて駆除したくなります。

 

きちんと出荷をして生計を立てなくてはならない農家の方にとっては、これは死活問題なので無理もありませんが、そういうことをあまり考えなくていいのが家庭菜園のいいところ。

 

特に、&Garden では食べものを生産することが主目的ではないので、キッチン・ガーデンでいろいろな実験をして、野菜はどうやって作られているのか、さらには、野菜もそもそも植物だから、どんな特徴があって、いつから人間の食べものになったのかな?なんてことをみんなでおしゃべりしながら、作業をしたいと思っています。

 

取り入れている栽培法「自然栽培」ではそもそも、農薬を撒く必要がないようにするためにいろんな事前準備がされます。野山って、農薬を撒いていないのに虫だらけになってハゲ山になっているところなんてないでしょう?あれと似た環境を、ガーデンにつくろうとする手法なんです。

 

 

「なんでかな?」

「どうなってるの?」

「おかしいな?」

「どうすればうまくいくのかな?」

 

 

まずは頭の中をいろんな「?(はてな)」でいっぱいにしちゃいましょう。 “ いい質問 ” ができるようになると、かならず “ いい答え ” を自分で見つけ出せるようになります。ついでにヒントを言うと… 答えはすでに、自然の中に用意されていますよ!(^^)!