麦踏みしますよ♪

秋のProgram のときにみんなで蒔いた六条大麦の芽が出ています\(^o^)/

なかなか芽が出てこないので心配していたのですが、冬の寒さをものともせず、たくましく出て来てくれました。

 

麦は寒い間はこのように地べたに張り付くように生えて、じぃっとしています。このときにやるのが、「麦踏み」です。この言葉、知らない子は多いようです。

 

「まだ茎が伸びてこないうちに、麦を上から踏んづけちゃうの!」

「ええええ!!!Σ(゚Д゚)」

 

びっくりする子どもたち(笑)

 

「そんなことしたら、麦がつぶれるがー!」

「え?え?麦、枯れるじゃん」

「ひでぇ・・・」

 

まぁ、そうですよね。普通はそんなことしませんよね^^;

 

でも、この作業は麦栽培にはとても大切なんです。霜が降りたあとに日中に気温が高くなるような日には、土は太陽に温められて浮き上がってくるのです。その土に引っ張られるようにして、麦の根まで浮いてしまう。それを上から踏むことで、鎮圧するんです。

 

ほかにも理由があります。

 

植物には自分の体内に「植物ホルモン」というものを持っています。生長、代謝などの制御に関係しています。人間にもさまざまなホルモンがありますよね。

 

植物ホルモンの一種に、「エチレン」というものがあります。エチレンは、種子の発芽を促進したり、果実を成熟させたりする働きを持っています。植物になんらかの刺激を与えると、このエチレンが発生します。

 

麦を踏みつけることで、麦からエチレンが発生し、茎を太くしようとしたり、分けつ(いくつも枝分かれすること)の数が増えたりします。また、茎が太くなる分背丈は短くなるので、倒れにくくなるという利点もあります。

 

麦が丈夫に育つというわけなんですね。

人間も一緒かな!?いつもいつも過保護ばかりでは、ヒョロヒョロで弱くなるということでしょうか!

 

手前みそづくりWS のあとには、少しキッチンガーデンへも出て、みんなでこの「麦踏み」もしようと思っています。植物ホルモンなどの理科系の詳しいお話は、キッチンガーデンでも行いますね。

 

ちなみに、「麦踏み」という言葉は、春の季語にもなっているんですよ。麦踏みという作業ひとつとってみても、理科の勉強になったり、国語の題材になったり。机の前に座っていなくても、実践の中で勉強になることっていっぱいありますね。こういうところが、エディブル・エデュケーションの面白いところ。ただの食育や農業体験で終わらないんです(^^)