昨年11月に蒔いた六条大麦が順調に育ち、収穫を迎えました\(^o^)/
おお~文字通りの『麦秋』です!
先生も、地域コーディネーターさんも、学童の先生方も、「どうなるんかな~と思って見てたんですけど、意外と出来るモンなんですねぇ!」と驚いていらっしゃいました。ええ、麦や豆って基本、放っておいても出来ますよねぇ~ なんて言いながら、いやぁ よかった、よかった‥と、お互い笑顔(^^)
「基本的に、何もしないでそのままにしておいてください」
「草が生えてもそのままでいいですよ」
「病気になったり虫の食害が出てきても、薬はやらなくていいですので」
このことだけお伝えしていたら、余計なことはしないほうがいいんだな‥と思われたのでしょうか、本当に何もしないで、ただただ見守るだけにしてくださった学校の皆様に感謝。
※「○○しないでください」「○○はダメ」という言い方(No)ではなく、
「○○しなくてもいいですよ」という伝え方(Yes)は、
私が「自然栽培」で会得したことの一つです。
そうこうしていたら、子ども達がやってきました。
こちらの学校は全校児童がとうとう二桁を割り込んでしまった、小さな小さな学校。本日の参加者は4名でしたが、これでも約半数の子たちなんです。数か月に一度しかおじゃましていないのですが、すっかり仲良し(^^♪
チェックインでは、この日のToDo をカードにして、ランダムに並べました。どんな順序で作業を進めれば、限られた時間を上手に使うことができるのかを、自分たちで考えてもらうことにしたのです。参加者が比較的高学年だという連絡を受けて、急遽このように。参加者の層がどのようになっているかを観て、指導案はつくっていても即興的に変えていきます。
子ども達がブツブツ呟いているのを耳を澄ませて聴いていると、
「唐箕ってぇのは、時間がかかりそうだな」←唐箕が何かあまりわかっていないにも関わらずイメージしている
「こっちが先のほうがいいんじゃね?」
「いや、違うっしょ!」
みたいな感じで話し合っていました。
「おやつタイム」というカードは特に子ども達の目の色が変わっていました(笑)
「おやつを最初に食べて腹ごしらえをしてもいいし、最後のお楽しみに取っておいてもいいね^^ 」と投げかけると、「そりゃぁ、おやつはココでしょ!」・・全員一致で「最後のお楽しみ」に(笑)
そうして、子ども達が決めたのがコチラ。
①チェックイン
②麦を刈る
③稲木を立てる
④稲架掛けをする
⑤唐箕をつくる
⑥サヤエンドウの種採りをした後、片づける
⑦おやつタイム
⑧チェックアウト
***
こちらをご覧の大人の皆さん、いかがでしょうか?^^
私が考えていた順序はコチラ
①チェックイン
②稲木を立てる
③麦を刈る
④稲架掛けをする
⑤サヤエンドウの種採りをした後、片づける
⑥唐箕をつくる
⑦おやつタイム
⑧チェックアウト
想定していたものとは違っていましたが、ここで軌道修正をしようものなら、それは野暮というものです。
もしかすると、途中で順序を入れ替えよう!と言い出す子が出てくるかもしれませんし、この順序でサクサク進むかもしれませんし。作業が終わってから何か気づきがあるのかもしれません。ここでは、流れに任せるのが賢明と判断。
というわけで、子ども達が考えた順序で作業開始!
みんな、上手に刈り取っていました。中には「これからしょっちゅう使うと思って、買ってもらった!」と、my鎌にご満悦の子も^^
&Garden のモデルガーデンでやった時も同様だったのですが、刈った麦を束ねるのが子ども達には難しいようです。どうしても束ねた麦がゆるんでしまい、ポロポロと落ちてしまうのです。落ちてしまってから「あ~ ゆるかった!」「もっときつく縛らんといけんなー」と気づく子ども達。やる前に防御線を張って先に教えるよりも、自分で気づく方がしっかり覚えます。(教えておくほうがよい場合もあります。この判断は指導者によるでしょう。そこに集まる子ども達の様子や時間からの逆算を考えて、瞬時に判断する必要があります)
刈り取った次は、稲木の立て方。
3つの支柱をどのように組んで、どのように固定すればいいかを考えながら立ててもらいます。
これはちょっと高度かな‥と思ったので、先にデモを見てもらいました。
デモを見てみても、実際にやってみるとなかなか難しい。
どれか1本でも倒れると、バランスが崩れます。バランスさせる点が見つかっても、今度は固定させるのが難しい。
何度も倒れてはやり直し‥をくり返しながら、みんながんばりました。
次に、唐箕づくりです。一応説明はしたのですが、みんな、唐箕と言われてもわかんないですよね(;^_^A
ひとまず、下準備だけつくりました。この続きは、次回のお楽しみということで‥!次回は選別と麦茶づくりですよ~(^_-)-☆
そろそろ終わりの時間が近づいてきました。
「さぁ、おやつにしようか!」
「おっしゃー\(^o^)/」
この日は冷たく冷やしたブルーマロウティーと、甘酒プリンを用意しました。ブルーマロウはハーブの一つで、アントシアニンを多く含む花にお湯を注ぐと、青色のお茶が出ます。糖を加えるとグレーに、さらに酸を加えると赤色に色が変化していきます。このため「サプライズ・ティー」とも呼ばれています。子ども達にレモン果汁を注いでその様子を見せると、「おおっ」と見入っていました。
この子達も本当に素晴らしくて、何も言わなくても、「いただきます」のご挨拶をするまで誰も手をつけないのです。作業をして喉が渇いているでしょうに‥ 慌ててお疲れさま!の挨拶を済ませて、おやつタイムに入ってもらいました。
前回もそうでしたし、&Gardenのモデルガーデンで開催した時の子もそうだったのですが、みんな必ず食べる前に匂いを嗅いでいました。子ども達は、五感をしっかり働かせるのが本当に上手です^^
この日は思いのほか作業に時間が取られてしまい、大豆を蒔く時間にまで辿り着きませんでした。
一旦エディブル教室はクローズして、校長先生と学童の先生に許可をいただき、続きをやりたい子だけ昼食を済ませて、大豆のタネ蒔きにも再び参加してもらいました。
学童が午前中までの子は残念ながら帰ってしまいましたが、残りの子はみんな来てくれて、無事大豆のタネ蒔きも完了。
「これでお豆腐かお味噌つくろうね!」というと、みんなはどうやらお味噌がいいみたい。年間計画にいれておきましょうね(^_-)-☆
この日は、地域のご年配のご婦人達も見学に来られました。終わってから「こんな素晴らしいことをしてくださっとるんですねぇ」と話しかけてきてくださいました。
最近はお茶もペットボトルで買うご家庭が多く、子ども達はどのようにして食べ物が作られているか、「作る」という概念よりも「買う」という選択肢しか持っていない子が増えていること‥等々をお話しすると、「本当にそうですねぇ」としみじみ。「子ども達のために、ありがとうございます」と言っていただきました。過疎が進むこの地域では、血のつながりはなくとも、子ども達は地域の宝であり、孫のようなものなんだな‥ということが伝わってきます。
***
さらに嬉しいことに、校長先生からは今後、このエディブル活動を一部、授業の一環に取り込んでみたいとのご意向が!
学校と地域と児童との距離が近く、小回りの利く規模であること、先生や地域の皆様のご理解が深いことに助けられて、こんなにも早い時期にエディブル・エデュケーションでお手伝いができる幸運に、わくわくしています!
今後、先生方の学習指導の方針をしっかりお伺いしながら、エディブルのカリキュラム作成も深めていけたらと思っています。
このほか、8月には ある環境イベントで事例発表の機会も頂戴しています。少しずつ、皆さんとこの活動をシェアし広げていきたいと思います。イベントの詳細は、主催団体様の発表後、また&Garden からもお知らせしますね☆彡
さぁ、来週はモデルガーデンでのエディブル教室です!