― 30by30目標 ―
2030年までに国土の30%以上を自然環境エリアとして保全
エディブル・エデュケーション岡山研究会は、環境省の進める「生物多様性のための30by30アライアンス」の加盟団体として認定されました。
エディブル・エデュケーション岡山研究会がこれまでに手掛けてきたエディブル・ガーデン(教育菜園)は、「自然栽培」という栽培方法を基準にして制作されています。(状況によって「有機栽培」や「慣行栽培」で制作する場合もあり、使い分けています)
「自然栽培」は、肥料・農薬・除草剤を使用しない栽培方法。ほ場環境に必要以上に人為的な介入をしないで、自然界の循環を活用しながら野菜や植物を育てます。
環境保全型の農業という括りで同様と思われている農法に「有機栽培」がありますが、「自然栽培」との違いや特徴を理解し、条件によって使い分けてエディブル・ガーデンに採用しているのは、当会独自の手法。
バラの栽培を通じて有機栽培を実践し、その後 前職となる自然栽培を黎明期から支えるNPOで、JAグループ岡山の協力を得ながら「自然栽培」の言語化・定義づくりに情熱を注いできた代表田辺ならではの視点です。
当会が手掛けるガーデンは農薬と除草剤を使用しないため、さまざまな生きものが集まります。ミミズやミツバチ、アブ、チョウ等といった分解者やポリネーターのほか、さらには鳥類も集まり、完成された生態系の中で子ども達は自然界の摂理や命の営みを体感しています。
このような活動を通じて、私達は、30by30が掲げるキーメッセージの一つ『人と自然との結びつきを取り戻す』というコンセプトに自分達の活動が合致していることを強く意識するようになりました。
今後エディブル・エデュケーション岡山研究会は、健全な生態系を確保する基盤的・統合的アプローチをより積極的に学び、地域の経済・社会・環境問題の同時解決につながるNbS(Nature-based Solutions)の手法を、次世代を担う子ども達と共に考える活動を強化していきたいと考えています。
2023年、2024年は、東北大学発:市民参加型科学実験『地球冷却微生物を探せ』に参加し、エディブル・ガーデンの土を採取。
大学に土の分析をしてもらい、微生物の専門家を招いて、地球温暖化について子ども研究員達がダイアローグしました。
はじまりは、2010年に愛知県名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)にさかのぼります。この会議で、「2050年までに、生態系サービスを維持し、健全な地球を維持し全ての人に必要な利益を提供しつつ、生物多様性が評価され、保全され、回復され、賢明に利用される。」という目標<愛知目標>がG7で合意されました。
▼この<愛知目標>の結果はこちらで閲覧できます
その後、2022年カナダモントリオールでのCOP15 にて「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択され、2030年までに生物多様性の損失を止めさらには回復軌道に乗せる『ネイチャーポジティブ』が掲げられました。これを受けて、日本でも2023年に新たな生物多様性国家戦略「生物多様性国家戦略2023-2030」を閣議決定。環境省が2030年までに陸と海の30%以上を保全するという新たな目標を公表しました。これが<30by30(サーティ・バイ・サーティ)>です。
▼詳しくは、環境省のウェブサイト『30by30』のページをご覧ください
当会では、小学生へのエディブル教育の提供と並行し、2024年よりあらたに2つの保育園と連携契約を結びました。保幼小接続プログラムの開発を通じ、小学校をはじめとする各学校、教育機関へも繋がりを呼びかけ、岡山県下でスクール・ガーデンの設置を広める普及活動を進めたいと計画しています。
民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域を「自然共生サイト」として認定する環境省の取組の中に、このようなスクール・ガーデンも拡大されないか、提案したいと考えています。
生物多様性を意識して制作されたエディブル・ガーデン(教育菜園)が広まることによって、30by30 への関心・理解を深める人材の育成にも繋げたい考えです。
そして、エディブル・エデュケーションを体験する子ども達が、自らの生活と環境との関わり合いについて認識を深めつつ成長する過程で自身の将来の夢や進路の扉を開き、「地球規模で考え、地域で行動する(Think globally, Act locally.)」、あるいは「地域で考え、地球規模で行動する(Think locally, Act globally.)」人として成長し、NbS(Nature-based Solutions)を実践する〝地球の守り人〟となってくれることを願っています。
当会は、環境省が進める「生物多様性のための30by30アライアンス」に加盟しています。
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◎当会は一般社団法人エディブル・スクールヤード・ジャパン(ESYJ)のネットワークに参加しています。
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